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近鉄グループホールディングス(9041)
近畿・東海の2府4県にまたがる、営業キロ数で国内最大の私鉄。鉄道やバス・タクシーなどの運輸事業以外にも、不動産事業、国際物流事業、流通事業(百貨店・サービスエリア・スーパー・駅ナカを中心としたコンビニやカフェなど)、ホテル・レジャー・旅行事業など、多角的に事業を展開している。
(2024年6月記載)
コロナ禍が明け、旺盛な旅行需要やインバウンドの盛り上がりにより、運輸事業やホテル・レジャー・旅行事業などを中心に堅調な業績が期待できる。今後は国際物流事業の需要や販売単価などが株価の焦点になりそうだ。また円安により光熱費の値上がりや、金利の上昇が収益に与える影響も注視したい。
2024年3月期の自己資本比率は21.16%。鉄道業界の平均値が30%台であるのを考えると、もう少し財務の健全化が求められるかもしれない。一方、MSCB(転換社債型新株予約権付社債)などの既存株主に不利益となるような社債は発行していない。
2021年3月期にコロナ禍の影響で巨額の赤字を計上したが、それを除くと過去20年に渡り、営業収益・営業利益共に堅調に推移していると考えられる。配当金は2021年3月期・2022年3月期を除き、50円で安定している。配当性向は概ね30%程度に抑えられているので、今後の業績次第では増配や自社株買いも期待できるかもしれない。
100株以上保有で近畿日本鉄道線沿線招待乗車券を4枚(年2回)貰うことができる。全線に1枚1人片道通用で利用でき、金券ショップでは概ね1枚1600円~1800円(買取価格)、ラクマなどのフリマサイトでは概ね1枚2000円で販売できる。大阪難波から名古屋までの普通旅客運賃が2860円であるため、安く大阪・名古屋間を移動したい人に人気だ。また株主優待冊子も貰うことができ、あべのハルカス展望台や志摩スペイン村、近鉄百貨店などの割引券として利用できる。
*保有株式数に応じて近畿日本鉄道線沿線招待乗車券や、株主優待乗車券も貰える。
権利確定日3月末日、9月末日。
配当金は1株あたり50円とあまり良くはないが、100株保有で貰える株主優待の乗車券はフリマサイトで1枚あたり2000円ほどで売却することができる。年に8枚の乗車券が貰えるため、全て売却した場合には16000円。配当金と乗車券の売却代金を足すと100株で21000円のインカムゲインを得ることができる。100株のみ購入の場合で、目標の利回りを4%に設定するならば、5250円以下であれば購入しても良いかもしれないが、乗車券売却等の手間を考慮するならば、利回り5%の4200円以下で購入したい。100株以上を購入する場合は、チャートの節目になっている3300円前後や、2700円前後で大きく仕込みたい。
目標株価はテクニカル分析により3900円に設定
電車通勤の場合はおそらく会社から通勤手当が出ているの思うので、私のように年に数回都市部に遊びに行く程度であれば100株保有の株主優待で十分だと思います。しかし、鉄道以外にもレジャーや旅行、百貨店で近鉄を利用するとして、その全てを配当金で賄うとするならば、50円×株数の保有が必要になります。ただし近鉄も仕入れ等の必要経費が掛かってきますので、原価を除いた部分で自給自足をすると考えた場合、営業利益率(5%程度)を考慮して、100株購入の場合には5000円×5%の年に10万円までの利用においては、誰にも搾取されることなく自給自足が達成されます。